お酒にまつわるエトセトラ#01−トラピストビール編

一年で一番日が長いこの時期、なんだかトクした気分になります。
涼しくで柔らかい風を受けながら、まだ明るい夕方に飲むビールは最高ですよね。

むかしむかしバーテンダーになるのを目指して池袋東口のspeakeasyというダイニングバーで働いていました。
1920年代アメリカの禁酒法時代のもぐり酒場をコンセプトに、開店当初は店内でビールを醸造していたようです。私が働き始めた時は店内でのビールの製造はやめていましたが、当時インポートビールがまだまだ珍しかったこの頃、初めて見る外国のビールたちがお店にたくさん揃っていて、心躍ったのをよく覚えています。

中でもトラピストビールと呼ばれる、主にベルギーの修道院で造られるオルヴァル、ウエストマール、ロッシュホール、シメイといったビールにはまり、特に濃厚で味わい深いシメイブルーが当時からの大のお気に入りです。

トラピストビールとはトラピスト会の修道院(修道院内に醸造所がある)でのみ造られる上面発酵のエールタイプのビールで濃厚でコクのある、フルーティな味わいが特徴です。
上面発酵のビールとは瓶内発酵やタンクの上の方で発酵するビールでペールエール、IPA、スタウト、ヴァイツェンと記載があれば上面発酵のビールです。

一方、下面発酵で造られるラガータイプのビールはスッキリとした味わいで、ビールは喉ごし重視という方にはこちらが好まれるかと思います。ピルスナーいう記載があれば下面発酵で造られています。私はエールタイプのビールが好きなので普段は上面発酵か否かでビール選びをしています。

それから紆余曲折ありまして、バーテンダーではなく金属工芸の道に進んで今に至るのですが、そんなことから新しいビールを見つけると飲んでみずにはいられない体になってしまいました。

最近ありがたいことにおいしいお酒や食べ物が我が家に集まってきていて、それらを楽しんでいたらお腹が膨張し大変なことになっているのでアルコールは節制していたところ、リカマンでシメイグリーンをみかけて、気になりすぎて購入しました。
味は私にはちょっとスパイシーが過ぎるかな、という感じでやはりシメイブルーの方が好きだなという感想でした。

近頃は友人にいただいたガラスのグラスでビールを飲むことが多かったのですが、久しぶりに自分の作った錫のグラスで飲んでみると、自分でいうのも何なのですがとてもおいしく感じました。
一緒に飲んだ方が「クラフトビールのような濃厚なビールに合いそう」と言ってくれました。
お向かいのcafe & bar あやはなさんにスプリングバレーや丹後のクラフトビールのご用意があるのでマイグラス持参しようかななどと企んでいるところです。
みなさまも夏至までのゴールデンタイムをお楽しみくださいね。

【綾 METALWARE】
・錫タンブラー 花宵(左:石目)19,800円 税込
・錫タンブラー 花宵(左:鎚目)19,800円 税込

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